風をつかまえた少年。

 

Perspective Lesson1が終わりましたね。皆さん、こんばんは。

朝読書の本探しで困っているそこのあなた。職員室へ来たら貸しますよ。

 

風をつかまえた少年 14歳だったぼくはたったひとりで風力発電をつくった (文春文庫)

風をつかまえた少年 14歳だったぼくはたったひとりで風力発電をつくった (文春文庫)

 

 Lesson1の予習をするために、春休みに読み、William君の天才っぷりと自分の無知にあんぐりとしました。(そういう気づきをもたらしてくれるから、朝読書大切にしてほしい)

私がハッ!!と思ったところを以下列挙します。興味を持ったら私まで。

 

・magic ruledの英文どおり、「魔術」についての記述がとても多い。

穀物にお金を使ってくれと大統領に頼んだ地域の族長は役人にボッコボコにされる。そんな国だったようです。

マラウイでは子供が栄養失調で亡くなることも多く、望まれていない子供も多い。スィムカリーツァー(どうせ死ぬんだ)、マラザニ(とどめをさしてくれ)、マリロ(葬儀)、マンダ(墓跡)、ムジィマンゲ(自殺)など。そんな中、飢饉の中生まれたウィリアムの妹はティヤミケ(神に感謝を)と名付けられた。涙が出るね。

・「何千もの人が食べ物を求めて国中をうろつき、動物のように土を掘り起こした」。famineのときの、周りの様子を現した表現。

・そんなときにマスコミに取材を受け「餓死したものはまだ一人もいない」と答えた大統領。「どうしてあんなことが言えるの、父さん」「世の中には目の見えない人もいる。だけどこの人は、見ないことを選んだのさ」。

・famineのときにWilliamは、それまで相棒のようにいつも一緒にいた飼い犬を紐に括り付け見捨てるという選択をします。

・小さな豆電球を持って、点灯するシーンはぜひ読んで欲しい。しばらく針金で塔に引っ掛けて放置したため、町中の人があれは何だ?と驚くシーン。ぞくぞくするよ。

 

・科学は素晴らしい。技術革新はすばらしい。最後には、「ぼくたちみんながなにか新しいものを作れば、マラウイを変えることができる!」と学校の子どもたちに伝えるWilliam君。

・「アフリカ人は毎日、てもとにある僅かな物を使って、なんとか自分のおもいどおりのものを作ろうとしている。精一杯の想像力を駆使して、アフリカにかせられた難題を克服しようとしている。アフリカは世界がゴミと思うものをリサイクルしている。アフリカは世界ががらくたと思う物を再生している」。TEDでのWilliamのことば。刺さるね。

・「協力し合えば、ぼくたちはきみたちの背中の「不運」という名の重荷を取り除く手伝いができる」。

↑TEDでのこの言葉が私にはいちばんグサッと来ました。「不運」という名の重荷。マラウイに生まれた人はただ不運だっただけ。我々は幸運だっただけ。差は、ない。

 

すべて読んで感じたことは「知識は力なり」ということと、「世界中の人が力の限り生きているんだ」ということ。幸運な私たちにできることはなにか、考えさせられます。

 

誰でも良いよ、いつでも貸すので、読みませんか。

ちなみに私はこの原本にトライ中です。

 

The Boy Who Harnessed the Wind

The Boy Who Harnessed the Wind